【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中村祐人、コラム【縦横無尽】、ビール、アメリカ、中国etc

【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.07 5 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.07

November, 2017

 

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---ところで、前回のインタビューで中村選手から「リバウンド・メンタリティー」というワードが出ましたね。私の知る限りでは、この言葉が広まってきているのは、Jリーグチェアマン村井満さんが積極的に使っているからだと思っているのですが、面白いのは、村井チェアマンはこの「リバウンド・メンタリティー」を培うのは「傾聴力」(周囲の話を聞く力)、「自己啓発力」そして「自己主張力」の3つだと。サッカー選手として生き残っていける選手に共通するのは、この3つの力を持っている選手だというんです。これを聞いたときに、私は、中村選手はまさにこの3つの力に秀でているなと感じました。ご自身ではどう感じますか?
中村「どうなんですかね…。そんなかっこいいものではないと自分では思いますが、『反発力』みたいなものはあると思います。例えば、今季のように突然スタメンから外されて、その後、スタメン復帰して臨んだ試合で結果を出すとか。チームが調子の悪いときに僕が点を取るとか。でも、僕の中ではわりと自然なんですよね。もちろん、『なんとかしたい』という気持ちは持っていますけどね、そういう時は。でもそれがじゃ、リバウンド・メンタリティなのかといわれれば…どうなんでしょうね。パワプロで言うところの、逆境○ですよね(笑)」
※逆境○…コナミの野球ゲーム『実況パワフルプロ野球』(略してパワプロ)で、7回以降にチームが負けていると、打力が上昇するという能力。

---確かに、数年前のインタビューで、中村選手が「状況が悪いときや、周りから批判されているときほど、なんか結果が出ちゃうんですよね」と語っていたのが印象的でした。自分では、そんなに意識して、いわゆる『逆境を跳ね返す』ことをしているわけではないんですね?
中村「はい。全然、何も考えてないですよ。もしも、村井さんがおっしゃっていたことに合致しているなら、よかったなと思いますけどね(笑)」
※中村選手はつい最近、香港にきていた村井チェアマンと言葉を交わしたばかりとのこと

---中村選手は自分の「傾聴力」はどうだと思いますか?
中村「どうだろう。誰かと比べられるものでもないので、答えるのが難しいんですが、聞きますよ、人の話。聞かない人もいますけど」

---でも、私の印象としては、プライベートで接していても、結構周囲の話をよく聞くタイプじゃないですか?私はそう感じていますが。
中村「う~ん…。聞いてる風、じゃないですかね(笑)」

---(笑)
中村「男の人って、でもそういう人多いと思いますけどね(笑)」

---あぁ。わかります。そうですね。聞いてるようで、聞いてない、みたいな(笑)
中村「そうです(笑)」

---「自己主張力」はありますよね?海外でプレーするには、必須条件だと思いますが。
中村「すごいみたいですよ。僕、監督に言われたことありますから。自己主張がすごいって。あまりにすごくて、コーチに周りから恐がられているぞ、みたいなことを言われたこともありますしね」

---そんなにすごいんですね。
中村「顔や態度に出るらしいんです。それこそ、スタメン落ちしたときとかね。『もうお前も30歳を過ぎているし、子供にサッカーを教えているんだし、わかるだろう?』みたいに諭されることもありますが、『いやそれは関係ないよ』って思ってますしね」

---なるほど。確かに、自己主張って、言葉で主張するだけじゃなくて、何かに対するリアクションの時の態度や表情も、十分な自己主張ですね。
中村「もちろん、ピッチ上でも自己主張しますしね。学生の時からそうですけど」

---やはり、中村選手はすばらしいリバウンド・メンタリティーの持ち主ですね。
中村「まぁでも、結果がついてこないと、単なる口だけになってしまいかねないんでね。主張はするけど、結果はついてこない、では周りを納得させられないですから。その点では、自己主張は諸刃の剣なんじゃないですかね」

 

 

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【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.07 4 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.07

November, 2017

 

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---一方で、5-2で2失点していますね。失点についてはどう感じていますか?
中村「失点はPKとFKからでした。流れの中から決められたゴールはなかったし、うちの守備の形である、前線から積極的にプレスをかけることにより、相手が中盤で引っかけてしまうという形がしっかり作れていたので、2失点しているものの、逆にチームとしては自信になっています」

---なるほど。チームの守備戦術が非常に機能している、と?
中村「はい。特に、ここ2試合は完璧に機能していますね」

---ここまで守備戦術がしっかり機能している理由はどこにあるのでしょうか?
中村「そういう守備戦術ができる選手が揃っているというのはあると思います。だから、紅白戦でも選手間で積極的に話して、いろいろ試しますしね」

---もちろん、その中には中村選手自身も含まれていますよね。
中村「まぁそうですね。僕自身も前から積極的に守備にいくんで」

---今季のTaipo FCの失点についてお伺いします。失点する形は、この試合のように、PKやセットプレーなどによるものが多いのでしょうか?
中村「それもあるし、あとは自分たちのミスからの失点もありますね。流れの中で崩されての失点はあまりないと思います」

---では、失点を減らしていくには、セットプレーやミスを減らすことがポイントになってきますか?
中村「そうだと思います。守備戦術そのものは、だいぶ突き詰められてきたと思いますね」

---そう考えると、中村選手がスタメン落ちした試合で、セットプレーの高さ対策というのもあったようですが、監督の頭の中にはセットプレーからの失点を減らしたいという意識があるのでしょうか?
中村「あるでしょうね…。高さの部分は結構言ってますからね。まぁ僕としては、守備のところよりも、もっと攻撃のところを考えたほうがいいのにな、とは思っていますけど」

 

続く

 

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【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.07 3 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.07

November, 2017

 

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---このイースタン戦の最終スコアは5-2でTaipo FCの勝利。イースタンという強豪に対して、Taipo FCはリーグ戦でも3点を奪って快勝しています。これは、「今季のイースタンはどうしちゃったの?」なのか、それとも「今季のTaipo FCは強い!」なのか…。※イースタンは2017ACLに出場した強豪
中村「そうですね…。前者のほうが強い印象を受けますが、この試合に関しては、うちがすごいよかったというのもあります」

---今季のイースタンは戦力ダウンしていることはないですよね?
中村「ないですね。戦力的にはむしろアップしていると思います」

---まぁサッカー界では、どこのリーグでも、開幕前の予想に反して、強豪チームが低迷してしまうという現象は見られます。今季の香港プレミアリーグに関しては、イースタンがそんな状況に陥っているような印象です。
※リーグ戦でイースタンは5試合を戦って1勝4敗、勝ち点わずか3に沈んでいる
中村「対戦して思うのは、単純に今季のイースタンは走れていないなと。個々人が必要最低限の仕事しかしていないというか、チームメイトのために、おれがここまで走るんだ、みたいなものがない印象ですね」

---そうはいっても、イースタン相手にリーグ戦では3得点、この試合では5得点。この成績は十分、評価に値すると思いますが、いかがですかね?
中村「その通りだと思います。だからこそ、監督もイースタン戦の次の試合で、必要最低限のところだけいじって、あとはそのままという布陣で臨みましたからね」

 

続く

 

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【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.07 2 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.07 

November, 2017 

 

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---公式戦、2連勝おめでとうございます!
中村「ありがとうございます」

---リーグの傑志戦、シルバーシールド杯の元朗戦と、2試合連続でスタメンを外れて迎えたSapling杯のイースタン戦。中村選手は自身の予言通り先発復帰し、チームは5-2で快勝。しかもYuto Goalまで飛び出しましたね。スタメンで行くとわかったときの心境は?
中村「試合前の戦術練習から、もうスタメン組に入ってやっていたので、予想はついていました。試合前は、やってやるぞ、という気持ちでしたね」

---ゴールを振り返ってください。
中村「チームの4点目でしたね。3点目が入ってすぐの4点目でした」

---あの試合、ゴールは狙っていたんですかね?
中村「いえいえ。試合前は、かなり拮抗した試合展開になるだろうと予想していたので、チャンスがあれば、どんどん出ていこうくらいでした。ただ、試合展開がああいう(点差の開いた)感じだったので、思い切って前に行けたというのはありましたね」

---パスが自分に出てきた時点で、あのゴールのイメージは湧いていた?
中村「はい。珍しくイメージが湧いてましたね。足元でコントロールして、相手GKが出てきたところを、チョンと。イメージ通りのゴールでしたね」

---決まった瞬間の心境はどうでしたか?
中村「嬉しかったですね。相手がイースタンというのもありましたし、ポジションがFWからCM(セントラルミッドフィルダー)になって、ゴール数自体は少なくなってたので。妻と親友が見に来てくれていたので、そこに向かって走っていきましたね」

---昨季とはポジションが変わったので、確かにYuto Goalの数は減っていますが、ゴールはやっぱり格別ですか?
中村「そうですね。やっぱり嬉しいですね。もちろん、チームが勝つことが一番で、それは変わらないんですけど、それでもやっぱりゴールは嬉しいですね」

---ゴールを決めて、「やっぱりストライカーのポジションに戻りたいな」という心境はありますか?
中村「いや。それはまったくないですね」

続く

 

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【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.07 1 of 5

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Dialogue with Yuto Nakamura No.07
November, 2017
 

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今日は、中村祐人の存在証明をしてみたいと思う。

証明にはルールが必要だ。例えば、「1+1=2」と「1+1=10」。どちらが正しいか。多くの人が前者と答える。だが、見る人が見れば「ルールによる」と答えるだろう。前者は一般的計算。後者はBinary(二進法)。Binaryを前提とすれば、「1+1=2」は間違いなのだ。では、中村祐人の存在証明におけるルール設定をしてみる。それはもちろん、チームの勝利だ。そして、存在証明のための計算式を設定する。今回は、以下の4つを設定してみる。

1、中村祐人が先発出場すると、チームが勝利
2、中村祐人が先発出場しないと、チームが勝利
3、中村祐人が先発出場すると、チームが敗北
4、中村祐人が先発出場しないと、チームが敗北

今季、Taipo FCの公式戦はこれまで全部で8試合(リーグ、カップ戦を合算)。その内訳は、4勝2分2敗である。注目すべきは、4勝すべてが上記1、2敗すべてが上記4であることだ。では、2つの引き分けをどう考えるか。

5、中村祐人が先発出場すると、チームが引き分ける

さらにこの設定を増やす。ちなみに、「中村祐人が先発出場すると、チームが引き分けない」は不要。上記の1か3に該当するからである。Taipo FCの2つの引き分けは5に当てはまる。つまり、あくまでデータ上の話だが、中村祐人が先発すれば、勝つ。もしくは、勝てなくとも負けない。しかし、中村祐人が先発しないと、(くどいようだが)データ上は、今季のTaipo FCは敗北しかないのである。

このデータがすべてだ、と言う気はさらさらない。しかしスポーツとデータの関係性を馬鹿にする人は、映画「マネーボール」を見てみるといい。ブラッド・ピット演じるビリー・ビーンが、ジョナ・ヒル演じるピーター・ブランドに出会う。イエール大学卒業のブランドはあらゆるデータから選手を客観的に評価する『セイバーメトリクス』を用いて選手を発掘するが、周囲は「なぜあんな選手を取るのか」「使い物にならんぞ」と猛反対。しかし、大方の予想に反して、オークランド・アスレチックスは…。

勝率をあげ、敗率を下げたいなら、Taipo FCは中村祐人を先発で使い続けるべきだ。少なくとも、今季のデータはそう我々に教えてくれているのである。そんな、「データ上は無敗の男」に、2連敗後の2連勝について話を聞いた。


続く

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【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.06 November, 2017 5 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.06 November, 2017 5 of 5

—ところで、中村選手は普段、自分の試合以外はサッカーをよく見ますか? 中村「あまり見ないですね。Jリーグの試合は毎週見ているものもありますが、週に1試合か2試合くらいじゃないですか」

—欧州リーグとか、有名チームの試合を常にチェックしているわけではないんですね。 中村「はい。サッカーニュースを読んでいて、面白そうだなと思ったシーンをYoutube検索して見るとかはありますけどね。あとFacebookで更新されるものとか」

—インターネットでサッカー情報をチェックしたりしますか? 中村「それはしていますよ」

—では、サッカー以外はどうでしょう?以前、中村選手は野球も大好きだとおっしゃっていましたね。 中村「はい。プロ野球はチェックしてますよ。だから、今年もドラフト会議はとても楽しみです。会議当日は僕も忙しくなると思います(笑)」 ※このインタビューはドラフト会議の前に行われた。

—ちょうどドラフトの話が出ましたが、中村選手が注目する選手はいますか? 中村「それはやっぱり清宮選手ですよね」

—ちなみに、清宮選手にはどこのチームに行ってほしいとかはありますか? 中村「チームはないですけど、セリーグに行ってほしいですね。というのも、ここ数年の有名な新人選手はみんなパリーグに行ってますよね。だから、セリーグで清宮選手を見てみたいというのはあります」

プロ野球の話題になったので、 ついでにお伺いしたいのですが、セリーグのCS(クライマックスシリーズ)では、2位の阪神タイガースに11ゲーム差をつけて優勝した広島カープが、リーグ3位の横浜DeNAに敗れて、日本シリーズ進出を逃すという現象が起きました。そうなると、一体、リーグ戦の11ゲームという圧倒的な差は何だったんだ?という議論が巻き起こりそうですが、中村選手はどんな風に感じますか? 中村「いいんじゃないですかね。決められたレギュレーションの中でやっているわけですし、リーグ優勝チームには1試合分の白星と、ホームで戦えるというアドバンテージがしっかり与えられているわけですから。その中で(広島カープは)4連敗してしまったわけですから、仕方ないんじゃないでしょうか」 ※このインタビューはクライマックスシリーズ終了後、日本シリーズ前のタイミングで行われた。

MLBメジャーリーグ)はご覧になられますか? 中村「いえ。僕は日本人が活躍するのを見たいので」

—では、MLBで活躍する日本人選手は見ていますか? 中村「試合は見ませんが、ニュースではチェックしていますよ」

—今年のワールドシリーズは、LA DodgersとHouston Astrosの対戦です。LA Dodgersにはダルビッシュ投手と前田健太投手が在籍しています。私事ですが、私はLA Dodgersの大ファンなので、とても楽しみです(笑)。今回もインタビューありがとうございました!次節、期待しています!

【中村祐人】Dialogue with Yuto Nakamura No.06 November, 2017 4 of 5

Dialogue with Yuto Nakamura No.06
November, 2017
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—ここにきて、チームは公式戦2連敗です。中村選手がスタメンから外れたということが象徴するように、監督はやり方を少し変えてきています。その辺については、監督から明確な説明はあったのでしょうか?もしくは、説明はなくとも、何かしらの意図を感じていますか?
中村「表立っての説明はないですけど、迷いがあるのかなとは感じますね。一度、監督に呼ばれて話もしましたけど、やっぱり迷いがあるのかなと。まぁでも勝つしかないですし、結局は。うちのチームはスペシャルな何かがあるわけじゃない。負けて、悔しい思いをして成長してきたチームですから」

—ファン心理としては、「中村祐人を先発から外したら公式戦2連敗したじゃないか。中村祐人を外したから負けたんだ」というのもあると思います。本人としては、どう感じていますか?
中村「うーん、まぁたまたまじゃないですかね」

—それは謙遜ですか?まぁ自分ではなかなかコメントしにくいかもしれませんが。
中村「僕が出ることのメリットはもちろんありますよ。ボールをつなげられるし。でも、僕が出るデメリットもあるわけですよ」

—デメリットというのは、例えばセットプレーの高さの部分とか?
中村「それもありますし、僕より(フィジカル的に)強い選手もいますし。だから、やっぱりたまたまなんじゃないですかね」

—次の試合のスタメンには、中村選手は復帰できるのでしょうか?
中村「次はたぶん、スタメンですよ。監督ともいろいろ話しましたしね」

—それは嬉しいです!中村選手をスタメンに戻すというのは、最初の4試合のころにチームを戻そうという意図なんでしょうか?
中村「いや、そうではないと思います。監督としては、いろいろ試したいんだと思いますよ」

—中村選手がスタメンを外れたのは、ローテーションだったのかと、ふと思いましたが、それはどうですか?
中村「それもないと思います。単純に、戦術的理由だと思います」

—ではファンの皆さんには、コンディションの問題ではなく、戦術的理由だから、ということで納得してもらいましょう(笑)。

続く