【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

【縦横無尽】方法を教えるのが教育

 高校生で英検2級、大学時代に中国語を専攻した私は、今では日本語含む3ヶ国語で仕事をするようになった。そしてふと振り返ると、私が高校と大学で自ら主体的に力を入れて学んできたものは「方法」であり、学んで習得することそれ自体を「目的」にしていたわけではなかったことに気が付いた。今は懐かしMixiで「語学は目的ではなく手段」というコミュニティを作ったらあっという間に千人を超えて驚いたのを覚えている。
私がさらに幸せなのは、外国語を話すことで世界が飛躍的に広がり、世界のいろいろな人とコミュニケーションでき、それが結果的に精神的充足と職業的な需要を得ることにつながっていることだ。
大事なのは私が学校で学んだのは「手段として何かを学び、身に着け、向上させ、何かを得ることの喜び」という一連の「方法」であったということだ。私は試験のための勉強はしなかった(必死で抵抗した)。だから、「学校であんなに何年も勉強してきたのに、何だったんだろう」とつぶやく人への共感はない。
そして、「方法」を学んだことにより、社会人になってからも同じスキームでいろんなことを習得した。そのひとつの執筆では自著を出版するに至った。現在は2冊目の執筆が終わり、出版社が印刷と製本の段階に入っている。音楽では関西のいろんなミュージシャンと知り合えたし、ファイナンスでは個人ではなく香港の機関投資家に運用してもらっている。語学は既述のように世界中の人と出会い交流する術となりお金を稼ぐ術となった。
教育とは方法を教えることに尽きる。それが、試験至上主義になるから学ぶことそれ自体が目的化され、学んだことを応用する力が付かない。その結果が困難にぶつかると「学校であんなに何年も勉強してきたのに、何だったんだろう」ではあまりにも不幸だ。

 

中国人は「反日」なのか: 中国在住日本人が見た市井の人びと

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