【縦横無尽】追悼・橋本治
恥ずかしながら、橋本治さんは知りませんでした。
このコラムは、内田樹先生が書いていらしたので、読みました。
「書き手は「自分が知っていること」をではなく、「今知りつつあること」を、遅れて知りつつある読者に向けて説明するときに、もっとも美しく、もっとも論理的で、もっとも自由闊達な文章を書く。橋本さんはどこかで経験的にそのことを知った」
「だから、自分の中に「リアルタイムで知りつつあるもの」とそれを「遅れて知りつつあるもの」の水位差のようなものを設定すれば、言葉は無限に湧出する。そんなふうにして橋本さんは「たぶん自分で自分にきちんと説明できると思うけれど、これまで一度も説明したことがないこと」をそのつどの著作の素材にしてきたのである」
なんという洞察力。
やはり、内田樹先生である。