【縦横無尽】これぞ「情報化社会」の実像
動的なもの、生きたものを、静的にし、フレキシブルをなくし、マニュアル化し、文字化し、言語化し…。それで何とかしようとする。それが情報化社会の実像でしょう。
でもそれじゃ上手くいかない。
松下幸之助インタビューより
経営学というものは教えることはできるでしょう。しかし、生きた経営というものは教えるに教えられない。学ぶに学べない。それは道場にあって、みずから会得しなければならぬと思うんですよ。みずからの工夫で勝ち取るよりしようがない。それが生きた経営である。経営学というものは、一応、3年なら3年勉強したらわかりますわ、教えることもできますわ。
その経営学と生きた経営とは違うんですな。その生きた経営というものが必要なんですな、国でも、会社でも。そういう生きた経営は教えることもできない、習うこともできない。まあ、生きた経営を知っている人を見つけて、 自然に会得するということよりしようがないんですな。それを教えることができる、 習うことができると思ったら大変な間違いですな。
ぼくのやっていることをみて、 あんた勝手に会得しなさい、 ということよりしようがないということですな、早く言えば。しかし、それはなかなかむずかしいですよ。だから、兄貴のやっている通りに弟がやっても成功しないですね。人によって多少違いますからね。そこに妙味というか、面白味があるのではないかと思いますね。習うてその通りできるものだったら妙味はおまへんがな。