カップ戦決勝直前!中村祐人独占インタビュー 2 of 5
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—本日、お伺いしたいのは、ずばり、新しくプレーしているポジションです。ボランチと表現すればいいでしょうか?
中村「ボランチでもありますが、ある試合では、後ろにアンカーを置いたこともありましたので、セントラル・ミッドフィルダーと言ったほうが正確ですね」
—では、CM(セントラル・ミッドフィルダー)と表記することとします。まずは、CMでプレーすることになった経緯を教えていただけますでしょうか?
中村「初めてそのポジションでプレーしたのは、第19節の元朗戦でした。この試合は累積警告や怪我などの理由で、MFの選手が4人も出場できないという状況でした。それで、僕がCMでプレーすることになったんです。その時に、若い選手とともに中盤の真ん中でプレーしたんですが、すごくチームを引き締めることができたんです。それがきっかけで、次のサウスチャイナ戦でも中盤の真ん中でプレーすることにつながりました」
—あ、では監督による積極的なコンバートではなかった?
中村「はい。なかったです」
—とはいっても、中村選手はずっとFWでプレーしてきた選手です。監督としては、MFが4人も欠場するという異常事態において、それでも誰かがプレーしなければならない。そんな時に、中村選手が選ばれたということは、監督の中で中村選手だったらできる、と思ったからですよね?
中村「できるかどうかも、わからなかったんじゃないですかね。ただ、練習の中でもそうですが、僕はFWをやりながらも、中盤的なプレーもしていたので。なので、まぁ、できるでしょ?くらいのノリだったんじゃないですか(笑)」
—そうだったんですね(笑)
中村「まぁ攻撃の部分では、監督も僕ができることは理解していたと思いますが、まさか守備の面でここまでできるとは、思ってなかったんじゃないですかね。僕も思ってなかったですし(笑)。ただ、僕が前(FW)にいても、なかなか僕のところまでボールが回ってこないんですよね。だから、中盤でプレーしたほうが、ボールを回せるっていうのはあります」
—その元朗戦で、中村選手のスーパープレーが続出しました。まずは、超長距離のFK弾です。すごいゴールでした!
香港プレミアリーグのWeekly Best Goalに選ばれた中村祐人のスーパーゴール
—中にいる選手に合わせにいったボールが、ゴールにそのまま吸い込まれた感じですか?
中村「いや、あれは狙いました」
—えっ!あの距離、あの位置から、狙ったんですか?
中村「はい。狙いました。というのも、あの試合は、全然チャンスが作れなくて。出場したメンバーの問題もあったんですが。しかも、後半に2度も決定的なの外して気落ちしていた。それで迎えたシーンで、時間も70分だったので。それに、僕はもう香港でプレーして長いので、あのGKがセットプレーの時に、前に出てくる特徴をもった選手というのもわかっていました。なので、とりあえず狙ってみよう、と。そしたら、あれよあれよと言う間に…(笑)。入ったのはまぐれですよ。でも、狙ったことは狙いました」
—(中村夫人が動画を見せてくれる)あ、確かに、中の選手に合わせにいっているボールではないですね。合わせにいったのだとしたら、高すぎます。
中村「そうですね。本当に入るとは思わなかったですが」
—そして、その後、CKからアシストも記録します。
(上の動画を参照)
中村「うちは前線にいい選手がいるので、ゴール前にボールを入れれば、決めてくれるかなって思って蹴っています」
—これまで、中村選手にはあまりセットプレーのキッカーを務めるイメージがありませんでした。
中村「まぁ普段蹴っている選手が欠場していたという事情もありますが。過去にはセットプレーのキッカーをやっていた時期もありましたよ。だいたい、年間2つくらいは、セットプレーからアシストっていうのがあったんです。僕は自信ある時はいいボールが蹴れるけど、自信ない時は全然いいボール蹴れないという…メンタルが弱いので。でも、最近は自信を持てるようになってきましたね」
続く