上海上港の「核弾頭」武磊が語った「FC東京戦で自信がついた」
中村祐人が語るチームの見えざる変化。最新インタビュー
初出場でACLベスト8まで駒を進めた上海上港。アサモアギャン、エウケソン、コンカと外国人選手ばかりがクローズアップされるのは中超クラブの常だが、この数字を見ればこの男に注目しない理由はない。
8試合で7ゴール5アシスト。
中国代表FWの武磊だ。FC東京を最後の最後に沈めたのはこの武磊である。そんな中国代表FWは今の状況をどう感じているのか。インタビューから紐解いてみる。
—劇的な勝利でFC東京を下したことについて振り返ってください。
「その瞬間はもちろん喜びが爆発したよ。でも僕たちは試合前からやれると思っていたし、ゴールが決まるまで時間がかかってしまった」
—あの試合、決勝ゴールのほかにも、何度もサイド突破をしていた。あれは監督の指示?
「いや。別にそういう指示があったわけじゃないよ。ただ、FC東京との第一戦で、自分は十分相手と一対一で勝負できるなっていう自信がついたんだ」
—ACLでベスト8まで進んだ。次はどこと当たりたい?
「山東魯能とだけはやりたくないね。だから韓国クラブがいい。山東魯能とは遅く当たることを願っているよ。つまり、ベスト4でね」
—絶好調の今季を自分で採点するとしたら、10点中何点?
「7点か8点かな。まだまだ改善しなきゃいけないところがある」
—今季の上海上港は試合終盤にカウンターから危険な場面を作られることが目立つね。
「そうなんだ。そしてそれは僕のプレーと関係してる。サイドの僕は(同選手は攻撃的な左MFの位置)一試合に何度もスプリントを繰り返す。試合後にいつもスタッフからスプリントの合計距離を教えてもらうけど、チーム内で僕が一番多いんだ。そんな中、試合終盤でも20~30mもスプリントしてパスを受けるときもある。そういう時は、自分のボールコントロールがうまく効かない時もあって、ボールを奪われてカウンターを喰らってしまうんだ」
—今季はACLも加わって日程が過密になった。疲労を感じてる?
「そうだね。最初はそうでもなかったけど、最近はやっぱりね。でも一度ピークは過ぎた。今はもう大丈夫だよ」
25才の中国代表FWは好調の今季にも驕ることなく、自分の改善点をさらりと言ってのけた。これからも更に進化するであろうこの選手。期待したい。
※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級」(中国スーパーリーグ)の略で、日本でいうJ1に相当します。また、香港プレミアリーグについては「香港プレミアリーグ」と記します。