【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

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【連載】People with Yuto中村祐人と共に2/8

People with Yuto中村祐人と共に

Person 02 伊藤紘平

Interview 1 of 2

次にご登場いただくのは、今季、中村祐人選手と同じ黄大仙でプロデビューを果たした日本人プレーヤー、伊藤紘平選手だ。 同じクラブの選手として、また後輩としての目線から中村祐人選手について語っていただいた。その前に、まずは伊藤選手自身の話を伺った(インタビューは2015年12月末時点のものです)。

—まずはシーズンについてお伺いします。黄大仙に加入して約5ヶ月。ここまで開幕戦以外はリーグ戦でスタメンとしてプレーしています。ここまでのご自身に対する率直な感想は?

伊藤紘平「自分のプレーにはまだまだ全然納得していませんが、チームのために必死になってやってきた、という感じですね」

—具体的に、ご自身のどの辺がまだまだなのでしょうか?

伊藤紘平「テクニックの面で言えば、ボールの受け方だったり、受けたあとの展開の仕方だったりの部分ですね。細かいところではありますが、まだまだなので、練習の時から意識してやっています」

—そういったテクニック面での課題は香港プレミアリーグで戦う上で足りないと感じているのですか?それともチーム内の自分の実力としてですか?

伊藤紘平「後者ですね。一応、開幕戦以来、毎試合スタメンで出させていただいておりますが、まだまだです」

—香港プレミアリーグのレベルについてはいかがですか?

伊藤紘平「私は他でのプロリーグでの経験がないので、その質問に答えるのは難しいですね。ただ、自分でも通用するな、と思える部分もあるし、その逆もあるというのが現状ですね」

—では、伊藤紘平選手が今後も香港プレミアリーグで生き残っていくために、もっとも強化しなければいけない部分をひとつ挙げるとすれば、それはどこですか?

伊藤紘平「あらゆる面で強化が必要ですが、あえてあげるとすれば、インターセプト(相手からのボール奪取)とその後の攻撃への展開力です。インターセプトは僕の強みでもありますし、展開力はチームの中で攻守の要になっていくために必要だと感じています」

ボランチが本職の伊藤選手らしいですね。

伊藤紘平「ただ、今のチームではむしろアンカーの役割ですね」

—では、攻撃時のビルドアップの部分はそれほど負担がないですか?

伊藤紘平「まぁ守備が第一ではありますね。でもコーチからは攻撃時にもっとボールを積極的に受けて起点になるように言われています。なので、展開力の部分も伸ばしていかないといけないですね。特に、90分間それが継続できるように」

—香港プレミアリーグでは多くの欧米系選手がプレーしていますが、フィジカルについてはどうですか?

伊藤紘平「私は過去にブラジルでプレーした経験もあるので、フィジカル面も通用しています。もちろん、まだまだですが」

—じゃ、当たり負けすることはない?

伊藤紘平「もちろん、当たり負けする時もありますよ。それでも、必死で食らいついてやっています」

—伊藤選手は、日本人としては恵まれた体格ですよね?(183cm 70kg)

伊藤紘平「まだ体重が軽いですね」

—体重を増やすための肉体改造はやっていますか?

伊藤紘平「はい。食事の量を増やして、プロテインを飲み、ウェイトで体重を増やす努力をしています」

—チーム(黄大仙)についてお伺いします。開幕以来、なかなか勝てない時期が続いていましたが、チームの雰囲気はいかがでしたか?

伊藤紘平「確かに結果は出ていませんでしたが、チームとしてやっていること、そして向かっている方向は間違っていない、という確信はチーム内にありました」

—では、それほど雰囲気は悪くなかった?

伊藤紘平「チームの雰囲気は悪くなかったですよ。むしろ、私は自分のプレーに対して、落ち込んだりしていました」

—開幕戦以外はずっとスタメンで起用されているのに、自信になっているというわけではなかった?

伊藤紘平「そうですね。自信よりも、自分の実力はまだまだだなって感じるほうが多かったですね」

—伊藤選手は今年が香港プレミアリーグ一年目ですが、来季以降もプレーしていくためには、アピールが必要ですよね。

伊藤紘平「その通りです。特に私はボランチやアンカーが本職の守備的なプレーヤーなので、いかに公式戦で失点を減らすか。そこがアピールポイントです」

—ところで、試合中のチームメートとのコミュニケーションは何語ですか?

伊藤紘平「英語です」

—問題なくコミュニケーションできていますか?

伊藤紘平「はい。簡単な単語がほとんどですが」

—味方選手、特にポジション的にセンターバックの選手との連携が大切になると思いますが、トレーニングだけではなく、やはり実戦を通して連携を上げていくのでしょうか?

伊藤紘平「そうです。やはり実戦は緊張感や緊迫感が違います。その中で、いかにトレーニング通りのプレーができるか。それが非常に大切ですね」

—まだまだ続く今シーズンへの意気込みをお聞かせ願えますか?

伊藤紘平「プレーして感じるのは、しっかりと組織的に守備が機能すれば、うちのチームは香港プレミアリーグのトップのチームが相手でも、しっかり守り切ることができる、ということです。なので、失点を減らして、チームの勝利に貢献していきたいですね」

続く

聞き手:松本忠之

伊藤紘平(右)