【公式】松本忠之「中国人は反日なのか」(コモンズ出版)著者のブログ

中国が発信している情報を偏見なく紹介します。その他、趣味のサッカー(ガンバ大阪/清水エスパルス/バルセロナ)やお酒の話題など。

【中村祐人】独占インタビュー(2015春) 第6章パートナー

4月の特別企画として、毎週の土曜日と日曜日に新連載を配信いたします。

タイトルは「【中村祐人】独占インタビュー(2015春)」。

香港プレミアリーグの名門・サウスチャイナで活躍する日本人選手の独占インタビューをお届けいたします。

聞き手は中国サッカーに造詣の深い当ブログ執筆者の松本忠之氏。

本日は第六章をお届けいたします。ぜひとも最後までお楽しみください!

※ここで同席していた中村選手の奥様にもインタビューに加わっていただいた。

—まずは中村選手にお伺いしますが、結婚前と結婚後、選手生活に変化はありましたか?

中村「はい。数字的にも結婚後よくなりました」

—それはやはりコンディション調整など、奥様のサポートがあってのことなのでしょうか?

中村「そうですね。食事も丁寧に作ってくれていますし」

SNSで奥様の手料理の画像を拝見したことがありますが、本当にすごいですよね!

※ここから中村夫人にもインタビューに答えていただく。

夫人「記録用に最初は文字でSNSに載せてていたんですけど、手間がかかるので写真をアップするようにしました」

—周囲も驚くほど素晴らしいお料理の数々ですが、お料理の勉強をされたのですか?

夫人「はい。私はジュニア・アスリート・フード・マイスター(※)の資格を持っているのですが、その資格を取るために研修を受けたりもしました」

—アスリート・フード・マイスターといえば、確か田中将大投手の奥様である里田まいさんも取得されていますね。どんなコンセプトなのでしょう?

夫人「何を食べれば選手がより力を発揮できるのか。食事管理によるパフォーマンスの向上を行うのがアスリート・フード・マイスターの役割です」

—なるほど。食事はアスリートのコンディションにとって非常に重要ですからね。

夫人「食事を変えたからといって、それが選手のパフォーマンスに直結することはありません。でも、食事を見直すことによって、より力を発揮させることはできます」

—そうやって中村選手の食事も日々細かく考えて作っていらっしゃるんですね。

夫人「はい。試合前は力が出やすいようにこれを多めにとか。その分、他の日は別のものを摂らせるとか」

—ちなみに中村選手、ご結婚前は自身で食事はどのように管理されていましたか?

中村「管理と呼べるほどのことはしていないです。ただ、どうしても外食が多くなりがちなので、野菜を多めに摂るとか、お菓子は食べないとか、お酒を飲まないとか。その程度でしたね」

—アスリートでない場合、夫婦間で「今日はあれが食べたい」とか「もっと味を濃くしてほしい」とか、いろいろリクエストできたりしますが、資格をもった奥様がしっかり食事管理してくださるメニューですから、リクエストとかはできなそうですね(笑)

夫人「させないです(笑)」

—なるほど(笑)。中村選手、奥様の手料理はやはり美味しいですか?

中村「もちろんです。僕の中に基準はふたつしかありません。美味しいと、超美味しい」

—素晴らしい(笑)。話を奥様に戻しますが、プロのアスリートの妻として、大変なこととはどんなことですか?

夫人「これは私の場合ですけど…試合前日とかは、頭痛や吐き気がすることがありますね」

—それは何が原因なのでしょうか?

夫人「私もはっきりとわからないのですが、不安や緊張など…いろいろなものが混ざった感じです」

—ずっとそんな感じなんですか?

夫人「サウスチャイナに移籍した影響はあると思います。前のチーム(シチズン)より大きくて有名なクラブですし、注目度も高いですが、その分、選手に対するファンの期待値も高いので、活躍できないときの批判や悪口もすごいです。スタジアムでもメディアでも容赦ない」

—特に開幕当初の中村選手への批判は激しかったそうですね。

「はい。でも、結果を出すところっと変わる。それまで散々批難して悪口を言っていたのが、ファンもテレビも新聞も手のひらを返したように褒める。そういう環境にまだ馴染めていないのかもしれません」

—やはりご苦労が多いのですね。では、プロアスリートの妻として、よかったと思えるのは?

「主人の仕事を見ることができることです。サラリーマン家庭だと奥さんがご主人のお仕事を見る機会って少ないですよね。でも私は見ることかできる。やっぱり仕事している時は一生懸命だし、そういう姿を見ると大変なことも耐えることができます」

—確かにそうですね。それでは最後に、ご主人に一言お願いできますか?

「そうですね。とにかく怪我なくがんばってほしい。それだけですね。このインタビューの中でメンタルの話が出ました。主人はメンタルが非常に強いのですが、怪我をした時はさすがに落ち込むこともあるみたいで…なので、とにかく怪我なくプレーし続けてほしい。それだけです」

—ありがとうございました。

インタビュー完。  

終章へ

松本忠之(まつもとただゆき)

サッカーコラムニスト。

サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。

【略歴】

静岡生まれ。

小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。

【観戦経験】

英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシーマンチェスターC。

リーガ:バルセロナ

セリエ:ユベントス、ローマ。

ブンデスニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV

欧州CL:バルセロナベンフィカ

【中国Cリーグ】

中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。

08年 Cリーグ武漢光谷の日系企業スポンサー募集担当。

08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。

09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。

※当ブログでは、中国1部リーグの呼称を中国で一般的に使われている「中超」に統一いたします。「中超」は中国語の「中国超級聯賽」の略です。

BEE Football Spiritは「上海をサッカーの街にするプロジェクト」をサポートします!