ビューティフルゴールにも本人は「ごっつあん」
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本人は「ごっつあんでした」と謙虚に語ったが、決して「ごっつあん」ゴールなどではない。清武がブラウンシュバイク戦で今季3点目を決めた。
清武のゴールへのプレー。
多くのファンがそこにある種の不満を感じていたのではないか。テクニックは抜群。パスセンスも素晴らしい。俊敏性があり、スピードも悪くない。それだけに、ゴールへと直結するような、ダイレクトなゴールへのプレーが磨かれれば、これほど恐い存在もいないのではないだろうか。
日本代表では「なぜ打たない!」と思わず叫びたくなるようなシーンが過去に何回かあった。周囲に遠慮しているのか、より確実性を求めているのか、定かではないが、しかしもっと強引さがあっていい。ゴールを決めなきゃ攻撃的選手として評価されない。そんなシンプルかつ当然な評価を求められる欧州でプレーし、ゴールへの姿勢が磨かれてきたのではないだろうか。
この日も、前半に惜しいシュートがあり、ゴールの予感を漂わせていた。相変わらずチーム内でひとり、独自のリズムを放ち、屈強なフィジカルの相手に押しつぶされながらも、ショートパスでチームにリズムをもたらしていた。それゆえ、相手に倒されながらも、きちんとつなぎ役として機能していた。そんな中でのゴール。これぞまさに清武の真骨頂ではないだろうか。平時のプレーはショートパスでチームにリズムをもたらすが、ここぞというときにはためらわず、強引さも兼ね備えてゴールへ向かう。相手にとって嫌なはずだ。
今季これで3点目。
実は4点目を取るチャンスもあったが、PKはGKにはじかれた。これは相手GKをほめるべきだ。
W杯に向けて、清武も整ってきた。
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小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川在籍時)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武在籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鐸氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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