大量失点に長谷部と清武は何を思う…現地観戦記
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ブンデスリーガ第8節
今日、この試合をニュルンベルクのホームスタジアムであるグルンディッヒ・シュタディオンにて観戦した。幸いなことに、清武、長谷部ともに先発出場した。もっとも、試合は酷かったが...
ともあれ、この二人のプレーをドイツで実際に見て思ったことは、清武の「リズム」、そして長谷部の「駆け引き」が際立っていることである。
清武は一人、明らかに他の選手とはプレーリズムが違う。ボールの受け方、ドリブル、そしてそこから生み出されるパス。残念ながらこの試合ではパスミスが目立ったが、しかし、何本かこれぞ清武!というきれいなパスがあった。まるでピルロ、と言ってしまうのは大袈裟かもしれないが、しかし、ピッチの中で(相手選手も含む)明らかに一人だけ独特のリズムを放っているという点では、まさにピルロのようだ。
そして長谷部の「駆け引き」。
清武もだが、長谷部はピッチの中ではかなり小柄だ。身体の線も細い(というか、周りが屈強すぎる)。だが、不思議なことに、フィジカルで負けていない。これが、ブンデスで何シーズンも過ごしてきた長谷部の、ブンデスで生き残ってきた所以だろう。自分より明らかに屈強な相手にまともにぶつかって、勝てるわけがない。だが、長谷部は「当たり方」を知っている。同時に「当たられ方」も知っているし、相手にかわされても、身体を当てにいくなど、フィジカルの駆け引きを知っているのだ。
まさかホームで5失点大敗という試合を見るはめになろうとは、予想だにしなかったが、現地のスタジアムで観戦したことにより、この二人のすごさを改めて、肌で感じることができたことはよかった。
ドイツいち美味いと評判のニュルンベルクのソーセージの味とともに、忘れ難い思い出ができた観戦であった。
筆:小松英之 ツイッターはこちら
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
ブンデス:ニュルンベルク(長谷部、清武移籍時)、ハンブルガーSV
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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