この2戦で香川の出番がない理由とは?
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小松英之の連載がブログで紹介されました!
開幕から2戦連続で出場機会なし。
この結果により、ネットでは早くも香川にマンUから出たほうがいいなどという声も散見した。相変わらずドルトムントではヒーロー扱いのため、古巣に戻るべきだ、などというノスタルジックな声も…
なぜ2試合とも出場機会を与えられなかったのか。
モイーズ監督から明確なコメントは出ていないようだが、やはりオフシーズンの過ごし方であろう。
香川は日本代表としてコンフェデに出場した。
その影響で、チームに合流したのは、チームの日本遠征から。
昨シーズンが終了し、そのままW杯予選、コンフェデと連続で戦い続けたのだから、その後のリカバリーとチームとの合流、さらにいえば、監督が変わったのだから、それにも適応しなければならない。そう考えると、「出」が遅れるのは必然だ。
また、他のチームメート、特にコンフェデに参加しなかった選手たちは、その間も昨季のリカバリーから新シーズンに向けての調整、新監督への適応と、香川よりも一足早くやってきたのだ。まして、香川は2年目。チーム内にはやはり序列があるだろう。それに香川は昨季、ペルシーのように圧倒的な結果を残したわけではない。
ある意味では、開幕からベンチスタートなのは必然なのだ。
ただ、気になるのは出番もないこと。確かに、昨季も大事な試合や強豪との試合では起用されないことが多かった。開幕戦、そしてチェルシー戦。重要な試合が続いている。そのあたりが、出番もまだ来ていない原因か。
いずれにしろ、慌てることはない。
このままベンチで飼い殺しさせられるような選手ではない。
そのうち必ず出番が来る。
問題はそれ以降。活躍を見せ、コンスタントに試合で使われるようになるかどうかだ。
そうはいっても、やはり香川の名がスタメンにないとがっかりするし、試合を見ていて3人の交代枠を使い切るとき、そこに香川がいないと失望してしまう。しかし、今は、耐えて耐えて、じっと見守りたい。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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