「バカ野郎」の野次を受けつつも…岡田杭州
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
小松英之の連載がブログで紹介されました!
※ACL出場圏
リーグ1位と2位&カップ戦優勝チーム。
<岡田杭州>
第16節までの成績…4勝6敗6分 勝ち点18 順位10位
第17節の今日は敵地・広州に乗り込んでの広州富力戦。
実は私は、今日中にシンセン市に移動する必要があった。だから、この原稿はシンセン市で書いている。
ちょうど岡田杭州が今日、広州に来ているとあって、時間を作り、シンセンに移動するまえに、広州へやってきた。そして、試合を観戦後、最終の列車でシンセンに移動するスケジュールを組んだ。
そんな、強引なスケジュールを組んでまで見に来たのに!との思いか。はたまた、沖縄本島より南に位置するこの広州の暑さのせいか。私は試合を最期まで見る気になれずに、後半20分過ぎにはスタジアムを後にした。
14の大敗。
DFはどうなっているのか。個人技でやられすぎだ。1対1でかなわない相手なら、なぜカバーリングを駆使して組織で守れないか。ただただやられっぱなしではないか。
攻撃陣もだ。
少なくとも、前後半で各一回は決定機があった。あれを決められないようでは、上位争いはできない。そこで2点入っていれば、今日の試合は全然違ったものになっただろう。
レフェリーがホームの広州よりな部分はあった。しかし、それでも4失点したら負けてしまう。2点も決定機を逃したら、負けて当たり前だ。
夏場で過密スケジュールなのはどこも同じ。
それゆえに、若手の育成に力を入れて、有望な若手が多い杭州ならと期待したのだが、たとえアウェイといえども、こんな試合を見せられたら、サポーターはたまったものじゃない。杭州から来たサポーターは4点目を取られても、大きな声で応援していた。あの、暑い中。
そういえば、試合開始前、杭州のサポーターがピッチでアップする選手に声援を送ると、広州のサポーターから「バカ野郎!」と野次が飛んでいた。周辺は笑いに包まれた。それでも、杭州サポーターは気にせず声援を送り続けた。岡田監督と大黒選手がいる杭州と知っての野次だったのであろう。だが、あんな試合をしていたら、はからずも、杭州のサポーターが思わず、同じセリフを叫びたくなってしまうだろう。
ともあれ、切り替えて、しっかりと勝ち点を積み重ねていってほしい。
今日のように、前半開始早々、前半ロスタイム、後半開始早々と、いわゆる「一番失点してはいけない時間帯」に点を取られるようなサッカーは、コンフェデの日本代表で十分見させられたから。
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
BEE Football Spiritは「上海をサッカーの街にするプロジェクト」をサポートします!