ミスした吉田は批判されるべきなのか?(1/2)
(小松英之が音声で振り返るイタリア戦はこちらから)
イタリアに34と敗れた日本だが、イタリアメディアも選手も、日本を賞賛している。
本田や香川など、選手を個人的にほめることもあれば、チームとしてほめることもある。また、ザック監督をほめる報道やコメントもある。
イタリアからすれば日本は格下なわけで、負けるはずがないとはじめから思っているのだから、その日本にあわや敗戦というところまで追い詰められたら、日本を賞賛したくもなるのだろう。
がしかし、同時に、イタリア代表を批判するコメントももちろんある。
「コンディションが悪すぎる」(もっともこれは日程や気候とも関係があるのだが)
「相手(日本)へのリスペクトが足りなかった」
「なぜ追い詰められなければ、火がつかないのか?」などだ。
また、
「日本のミスに助けられて勝利できた」(オウンゴールのシーン)
「日本のシュートがバーやポストに嫌われてラッキーだった」
という見方すらある。
いずれにしろ、イタリア人の目には、日本代表は善戦したという風に映っているのだろう。
(小松英之が音声で振り返るイタリア戦はこちらから)
これほどまでに相手に誉められても、悔しさが消えない。
実はここに強豪国(伝統国)との差があるのではないか。
イタリア代表は国内メディアの批判にさらされているが、勝ち点は3を挙げた。
日本は国内メディアでは「惜敗」「善戦」「あと一歩」などと書かれるが、勝ち点は0である。
ネット上のコメントを見ていると、真のサッカーファンはやはり厳しい視線を選手に向けている(一部の悪質な非難中傷は論外)。
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(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業(当時)や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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