小松英之が語るブラジル戦はここを見よ!
小松英之が語るコンフェデの注目ポイントはこちらから
いよいよ今夜、コンフェデ開幕!
日本はホームのブラジルと対戦する。
ブラジル戦のポイントをネットラジオの中ですでにひとつ話しているのだが、ラジオ番組では時間制限があったため語れなかったもうひとつのポイントをここに書いてみようと思う。(ネットラジオはこちらから)
ポイントは本田か?香川か?それともネイマールか?
私が思うポイントはずばり、「前半」だ。
前半に失点してしまうと、はっきりって勝つのは難しい。
特に、2点以上前半で取られたら、後半で3点以上取らないといけないのだから、はっきりって可能性は低い。
前半に1失点であれば、2点取れば勝てる、1点取れば引き分けに持ち込めるということで、最低限の仕事としては、前半を01とリードされて終えることだろう。
もしも00で終えることができれば…勝つ可能性は(少しだが)あがる。
ブラジルとはいっても大会初戦だし、格下日本に負けられないというプレッシャーがあるから、前半は固くなるかもしれない。そうすればチャンスだ。もちろん、日本が前半をリードして終えることができれば…まぁこれは出来すぎだから、夢は見ないでおこう。
前半を1失点で終えられたらという話もしたが、しかし、取られ方にもポイントはある。やってはいけない失点の仕方としては、前半終了間際での失点。これは流れに大きく影響する。次に、ミスからの失点。これは精神的に影響する。ブラジルのスピードとテクニックがさく裂し、「あのゴールはイタリアでも止められないだろう」というような失点の仕方なら、気持ちの切り替えがスムーズにできる。
もちろん、前半を00で折り返せば、日本が勝てるわけではない。
しかし、もしも日本が本気のブラジルと、ブラジルがホームの状況で、引き分けたら、どうだろう?それだけで「快挙」なのだ。ブラジルは勝って当たり前。世界中がそう思っている。思っていないのは本田をはじめとする選手や一部サポーターだけか。いや、ザックもか。いずれにしろ、引き分けで日本は十分「世界を驚かせる」ことができる。引き分けは、日本にとっては勝利に等しい、歴史的快挙となるだろう。
要するに、試合中にブラジルが日本からリードを奪えない時間が長引けば長引くほど、ブラジルは焦るのだ。そして日本は自信が生まれてくる。「これはいけるのではないか?」「1点取れば勝てるのでは?」「いける」「よし!1点取って勝ちに行こう!」試合中にこのようなメンタルの変化が生まれてくれば、チャンスがある。
ブラジルは前日練習をすべて公開したという。
メディア対策もあるだろうし、ブラジル人監督は非公開をしない人もいる(ジーコもそうだった)が、それにしても、やはり余裕があるのだろう。イタリアと開幕戦をやるよりは、日本とやるほうがメンタル的にはリラックスできるはずだ。日本はそこを突いてやればいい。なめるな、油断大敵、ぎゃふん!と言わせてやればいい。
いよいよ、今夜未明、キックオフ!!
(筆:小松英之)
小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。
サッカー専門ブログ「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
【略歴】
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。Jでは清水サポ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。
【観戦経験】
英プレミア:マンU(香川移籍後)、チェルシー、マンチェスターC。
リーガ:バルセロナ
セリエ:ユベントス、ローマ。
【中国Cリーグ】
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海申花や武漢卓アルといったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。また、元中国サッカー協会会長の閻世鋒氏とは何度も会食している。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
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