【分析】カナダ戦をどう見るか?
イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!
小松英之の連載がブログで紹介されました!
日本21カナダ
現在、カナダ戦が終わった直後である。
ザック監督、長谷部、吉田、ハーフナーのインタビューが続いているが、はっきりいうとこの試合はヨルダン戦に向けて特に大きく参考になるものはなかったように思う。あえて挙げるなら香川がトップ下で先発したこと、ハーフナーが得点したことくらいか。
試合開始直後から、カナダはかなり高い位置でプレッシャーをかけてきた。そのため日本はペースをつかめずにいたが、岡崎がゴールを決めてくれたことにより、だいぶ楽になった。
この試合は得点シーンを振り返るよりも、チームとしての機能を振り返ったほうがヨルダン戦にむけて参考になりそうだ。
まず岡崎、香川、乾が並んだ前線の守備。ワントップは前田。はっきりいうと、前半の特に早い時間帯は、この前線からの守備が機能していなかった。カナダの前線の守備のほうがよかったくらいだ。誰がボールホルダーに行くのか、また誰かがいった場合に、ほかの選手はどのパスコースを切りに行くのか。曖昧なまま試合が進んでいた。
また、セカンドボールが拾えていなかった。
フィードに対して誰が競るのか。その後のこぼれ球を拾うのは誰なのか。
そのあたりの課題が、今日の試合で出てくれて、むしろよかったと見るべきかもしれない。
だが、参考にならないというのは、逆の言い方をすれば、今日の内容が悪かったからといって、さほど気にすることもないということだ。結果的には21で勝ったし、失点はセットプレーからのもので、流れの中からは決められていない。
一番心配だったのは今日の試合での怪我だが、伊野波の背中は大丈夫だろうか。その他の選手は怪我もなく代表メンバーで試合を経験できたことが大きいだろう。
さぁ。
いよいよヨルダン戦だ。
ピッチも雰囲気も笛もプレッシャーもまったく異なる試合が待っている。そしてもちろん、勝利の先にはブラジルW杯が待っている。
<筆:小松英之>
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