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中村祐人、コラム【縦横無尽】、ビール、アメリカ、中国etc

柏に見るACL向きの戦い方

イングランド・オランダ・日本・中国の各国の指導者ライセンスを所持するサッカースクール!

小松英之の連載がブログで紹介されました!

昨日、浦和についてコラムを書いた同様、清水サポーターである私は、柏のJでの試合を常にチェックしているわけではない。そのため、柏のJでの戦い方と昨日のACLでの戦い方に、違いがあるのかどうか。そこは判別できない。それを前提に、昨日の柏vs貴州人和を振り返ってみたいと思う。

貴州(H)01柏(A)

昨日の柏の試合は「お見事」というしかない。

一昨日に浦和のアウェイでの大敗、更には仙台がホームで引き分け、広島にいたってはホームで02と初戦を落とすなど、Jの他3クラブの成績がいずれも奮わなかっただけに、柏の結果と戦い方がより輝きを増して見えた。

昨日の浦和vs広州のコラムでも触れたが、ACLで対戦するチームで、Jクラブほど「クリーンに」戦ってくる相手はほとんどいない。特に参加チーム数の多い中国、韓国のクラブは、よく言えば「あたりが激しい」、悪く言えば「ラフプレーが多い」戦いをしてくる。しかも、アウェイとあれば、そこにアウェイの笛が加わり、「なんであんなラフプレーで審判は笛を吹かないのだ!」とか、「あれがファウル!?そんなわけないだろう!」というようなJクラブにとって不利になるアウェイ独特の判定が存在する。

それを踏まえたうえで、昨日、私は「一線を越えない程度にJクラブもラフプレーのラフ度を上げて戦うべき」と書いた。なおかつ、そこに、槙野選手が見せたような「相手を倒した後に、手を差し伸べて、倒れている相手を起こしてあげて、肩をぽんぽんとたたく」。このちょっとしたしぐさで、ラフプレーがエスカレートしていくのを幾分か防げる、と書いた。

昨日の柏でそれを見事に実践していたのが、近藤直也選手と、キム チャンス選手だ。この二人のフィジカル・コンタクトは圧巻だった。もっとも、槙野のように相手を起こしてあげるしぐさはなかったが、それだけに、ホームの貴州の選手のほうが、レフェリーに向かって「柏の選手のプレーはラフすぎるだろう!」と訴えていた。しかし、結果を見てみれば、イエローは貴州が3人、柏は1人だった。つまり、貴州が柏のフィジカル・コンタクトに悩まされ、レフェリーに抗議しているにも関わらず、イエローの数では貴州のほうが多かったのだ。

更に付け加えれば、柏でイエローを唯一受けた近藤選手のプレーは、あれはイエローではない。正常な範囲内のファールだ。ただ、「アウェイの笛」によって、イエローになってしまった、いわば「不運なイエロー」だ。そういう意味で言えば、柏はイエローをもらっていないに等しい。それなのに、貴州選手が嫌がって、いらいらするほどの見事なフィジカル・コンタクトでディフェンスしていた。

実に素晴らしく、見ていてこちらが楽しくなるほどであった。

しかも、それで結果が伴ったのだから最高だ。アウェイに乗り込んでの10。勝ち点3。これは本当に大きい。

もちろん、相手が貴州だったということもある。

もしも相手が広州で、しかも広州のホームであれば、昨日のような当たりの激しいディフェンスをしても、広州は1得点は取るだろう。それだけの破壊力はある。だが、それにしても、昨日の戦い方ができれば、浦和のように3失点することはないだろう。多くて2失点だ。ということは、勝つ、もしくは引き分けに持ち込むことは十分である。そして、ホームで勝てばいいのである。

ACLに参加するJの4チームがすべて初戦を戦い終え、結果は柏のみ勝ち点3、他は引き分け1、敗戦2チームとなった。だが、まだ始まったばかり。上位2チームが決勝トーナメントへ進出できるのだから、可能性はまだ十分ある。

ただ、まだJクラブ勢が韓国のクラブと対戦していない。それでこの結果ということになると、リーグ突破の鍵はいかに韓国勢から勝ち点を奪えるかということになろう。Jのホームで勝ち点3を取ることは必須の命題として、韓国に乗り込んでの試合でいかに勝ち点1、あわよくば3を取れるか、だ。

Jクラブの巻き返し、そして柏には、引き続き昨日のような見事な試合を期待して、今後に注目したい。

<筆:小松英之>

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