【連載】海を越えたピッチからの便り002
小松英之【連載】海を越えたピッチからの便り
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トータル・フットボール・アジア代表【野口大輔】のブログ
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練習を見学した前の日、私は上海市内にあるカフェで初めてこのコーチと会った。第一印象は「風貌に似合わずかわいい感じのする人」だった。先にカフェに着いて待っていた私を確認するように覗き込むと、コーチは名刺を取り出して自己紹介した。
「代表取締役社長 野口大輔」
名刺にはそう記されていた。そして「total football Asia」の文字。
この日、私が上海まで取材に来た目的、その人である。
上海に住む日本人の少年少女を中心にサッカー教室を開いている「total football Asia」(以下、TFAと記す)。中国に七年住み、中国のプロサッカークラブとも交流していたが、TFAについては恥ずかしながら全く知らなかった。しかも私は2006年、2007年とTFAが拠点にしている上海に二年も住んでいたというのに。
ある人からその存在を知らされ、TFAのサイトと代表である野口氏のブログを見たとき、なんのためらいもなく会いに行こうと決めた。直感以外の何物でもない。私の中で、必ず何かあると感じたのである。
今思えば、あの瞬間が私と野口氏とを結びつけた瞬間だったのである。
続
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筆者紹介:小松英之(こまつひでゆき)
サッカーコラムニスト。中国語教師。龍飛中国語会話スクール名誉講師。サッカー専門サイト「BEE Football Spirit」アドバイザー、コラムニスト。
静岡生まれ。
小さい頃から地元の高校である清水商業や清水東、東海第一(当時)、静岡学園などの試合を見て育つ。大学卒業後に中国に渡り、日本代表やJリーグの観戦ができなくなるが、あふれるサッカー熱は抑えきれず中国サッカーの観戦及び取材を行うようになる。その他チェルシー、マンチェスターC、ユベントスなどの観戦経験あり。
中国サッカーへの造詣が深く、山東魯能をはじめ上海シンハや武漢光谷といったクラブ関係者と交流があり、Jリーグのアジア枠設置に伴い、中国人選手がJリーグへ移籍する際の窓口の一つにもなっている。
08年 Cリーグ武漢光谷のスポンサー募集窓口担当。
08年 山東魯能のCリーグ優勝祝賀パーティーに日本人として初めて正式招待。
09年 アジアチャンピオンズリーグ 山東魯能日本人アドバイザー。
山東魯能でコーチを務める張海濤コーチとは家にも行ったことがあるほどの仲。張コーチは08年、ドイツのケルンFCにてコーチ留学を終えて帰国した。ドイツでのコーチ留学の状況を聞けるなど、貴重な交流を重ねている。