「チーム全体がどれだけオレを…」本田発言を考える
スポーツにおいて、発言というのは時にチームを崩す原因となることがある。
たとえば監督がマスコミを通じて選手批判発言をしたり、またその逆があったり。実際には軽く言ったつもりが、マスコミに煽られてとんでもない規模に変化してしまったり。とかく言葉というのはチームや人間関係に大きく影響するものだ。
日本代表本田圭佑の発言がまた紙面を賑わせているらしい。いわく、
「チーム全体がどれだけオレを前に向かせられるか」
「カメルーンはエトーが決めてくる。そこでオレが決められるか。勝つか、勝てないかはそこだと思う」
などなど。
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前回ドイツW杯では、中田英がいろんな発言で物議をかもした。南ア大会では本田だ。
発言を聞く限りは非常に頼もしい。これだけ豪語できるのも自信と実績の裏づけがあるからこそで、なおかつ自分がチームを勝利へ導くという責任感とも取れる。
しかし、チームが一致しなければならないときに一人、浮いてしまうと逆効果だ。たとえばブラジルやアルゼンチンは個性が強くて自己主張の激しい選手がそろうが、いざ試合に入るとしっかりとまとまる。それは、お互いが個を主張しあいながらも、厳しい試合ではやはりチームのまとまりが欠けると負けてしまうことを知っているからだ。
本田は「最後に点を取るのは個の部分」とも語っており、決してチームプレー否定ではなく局地的な1対1の重要性を説く。しかし、ものはいいよう。言い方ひとつで真意が伝わらないこともある。
頼もしい限りの本田が、ピッチ外はともかく、ピッチ内ではチームの団結を乱す原因にならないことを願う。
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